育休明けのジレンマ;辛さに負けない勇気と仲間の存在

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育休明けの復帰ってかなり辛いものがあります
これは、育休とって復帰した人でないとわからないであろう辛さ。

仕事が辛いのではない、子育てが辛いのではない、
ただ、思い通りにならないことが辛いという独特の感覚は何とも言えませんね。

■1.会社の理解ではなくて、独身者の理解のなさ

最近の会社の育休に対する姿勢は、かなりよくなってきていると思います。
会社の規定にも、色々と盛り込まれて本当にありがたく感じます。

ただね、会社の理解ではなくて、同僚の理解が恐ろしく低い場合が多く
育休復帰した女性の心理的負担になっているのが現実です。

人ぞれぞれ人生のライフイベントの時期は異なりますし
背景もそれぞれ異なっているのは当たり前です。

それなのに、
規定通りに時短を選択した人が肩身の狭い思いをしなければいけないのは
なぜでしょうか?

周囲の”自分たちにしわ寄せがきている”という誤解が不満を生み
矛先は表面上は時短で楽しているように見える私達に向けられます。

子供を持って思うのは、独身時代がどんなに楽で自由で負担がなかったかわかりました。
自分たちの選択で、子供を作ったんだからそれぐらい当たり前という人もいるかもしれません。

でも、これから先、私達が老人になって寝たきりになった時に
自分の子供か、あるいは人の子供に世話になるのです。

子供を産んでくれたことを感謝し、尊敬すべきではないでしょうか?

多分ね、皆、頭ではわかっているんです。
だけど、まだ心がついかないのです。

そして、育休明けの復帰について
復帰者のフォローだけでなく、組織をフォローするという概念を
会社が持つに至っていないのです。

■2.思った通りにはいかない

はっきり書きますが、時短とっている人は楽していません。
むしろ、かなり時間に追い詰められています。
寝る頃には、体力を限界まで使いつくしています。
さらに、その精神もかなりビンビンに張りつめているものです。

大事なプレゼンの日に、子供が高熱を出すのは常ですし
子供の体調がよくない日も誰かに預けて、無理に出勤しているのです。

自分の意志ではどうにもならないことに振り回されながら
それでも、働きたいんです。そして、子供も大切なんです。

その板挟みになりながらも、懸命に前を向いて生きているのです。

一番何が辛いって、自分の中に二つの思いがあることなんです。
そして、独身時代のように思ったことを思った通りに進めることが
全くできないことが辛いのです。

それに加え、会社では時短を取っていることに対する引け目もあります。
周囲の人に気を遣いまくりながら、嫌味を言われ、
育休前より落ちた感覚が戻るのにも時間がかかり、変な上司に絡まれながら
本当に努力していると思います。

■3.辛いのは皆同じ

同じような立場の人ほとんどが、どう感じているのかはわかりませんが
かなりの負担を背負って仕事を頑張っています。

皆、同じです。だから、一人で抱え込まないことが大切です。
今の世の中、この問題に積極的に取り組む人も増えています。
そういった人たちに、今の思いを聴いてもらうことも大切なことです。
もし、私達が声をあげなければ、
次の世代に同じような人が同じ問題にぶつかることになるかもしれません。

育休明けの人だけの問題ではなく、社会全体のヒューマンスキルを向上させるためには
さまざまな立場の人が、それぞれを理解しあい、お互いができることを
できる範囲で支えることが大切です。

自分の立場だけでなく、
自分が経験してないからわからないということではなく
思いやりの問題です。
■4.まとめ

社会全体は、自分のエゴや嫉妬を超えて、
色々な立場の人を思いやる社会になってほしいものです。

育休明けで辛い方も、自分の辛さだけでなく
広い視野を持って他人の立場をかんじる余裕が持てるといいですよね。

自分だけが辛いのではないのですから。