負けず嫌いというと、勝ち気で競争に負けたくなくて、口が達者など想像します。
そして、やたらと上から目線で話したがるタイプも多いですよね。
負けず嫌いってよいのでしょうか、悪いのでしょうか。
■1.表面的な負けず嫌い
勝負には、表面上のものと芯からのものとがあります。
例えば、テニスなどの試合で、相手に勝つとか、
議論の場で相手を論破する などは、表面上の勝負ですね。
芯からの勝負とは、自分の目的とするものを勝ち得るために
表面的には一旦負けを選ぶこと、そして、最終的に勝つことを意味します。
表面的な負けず嫌いの特徴は、戦略を立てていないという特徴があります。
ここで論破されたら相手はどういう気持ちになって、どういう行動をするかを
考えないまま、自分勝手に、自分の都合で動いています。
逆に、芯からの負けず嫌いは、自分の品格を保ちながら
最終的に勝つためにどう動くべきかを常に計算し、戦略を立てています。
そのため、表面的な負けず嫌いは、敵を作りやすいのです。
そして、守らなければならないプライドは、小さな劣等感により常に脅かされています。
例えば、独身の女性に多いのが、結婚コンプレックス。
そもそも結婚に興味がなければ、コンプレックスなんて抱かないで済むのですが
結婚したいや結婚すべきと考えているのに、必死でその思いを隠そうとしていたりします。
それは、誰に責められたわけでもないのですが
自分で自分を責めているために、劣等感となってしまいます。
その小さな劣等感を補うために、仕事に没頭し、妥協しないと振る舞ううちに
偏ったプライドが作り上げられてしまいます。
小さなことが許せなくなるのです。
その表面的なプライドは、自分の劣等感を埋めるためのかさぶたですから
戦略もなにも、ただその人が一人で自己満足をしているだけに過ぎないのです。
■2.本当の負けず嫌い
本当の負けず嫌いは、品格を保ちながら
戦略を練り、味方を多く作っていくものです。
彼らの目標は、自分を超えることであり、社会をよくすることであり、全員を幸せにすることなのです。
そして、自分の役割が何かを常に知っています。
全体の和が乱れそうな時、率先して頭を下げることができます。
自分が皆のためにできることは何かを常に考えています。
彼らにとって、周囲の人を幸せにできないことが負けなのです。
例えば、テニスのシャラポアは、自分のライバルは昨日の自分 と言い切っています。
彼女にとって、自分の役割は、テニス選手であることであり、自分を常に超えることであり
それによって、周囲を楽しませ、期待を実現することだったのかもしれません。
本当の負けず嫌いは、見た目はとても穏やかな人が多いものです。
常に大局を見ているために、小さなことでは動じないことは当たり前です。
今、私達は小さなことでカリカリとした日常を送っていませんか?
それが、今の私達には重要かもしれませんが
実は、大局から見れば大したことないかもしれません。
謝罪することは、屈辱ではなく、
最終的な勝利を掴むために必要な負けかもしれません。
本当の負けず嫌いは、品格を保ちながら
小さなことで、感情的になったり慌てないものなのです。
■3.真のプライドを身につけよ
小さなことで、感情的になったり、慌てたりしてしまう人は、真のプライドは何かを考えるべきです。
一番大切なのは、なんでしょうか。
コンプレックスというのは、なかなか消えないものです。
でも、はたから見ると、ほとんどはそんなに気にすることでもありません。
だけど、隠そうとするからザワザワするし、他人もそれを感じ取るから
おかしな話になっていくのです。
コンプレックスは、負けてるのではないのです。
ただ、そうなってしまった、そこにあるだけなのです。
それに、負けたという感情を付け足してしまうのは、私たちなのです。
隠すためのプライドは偽物で、
真のプライドとは、「自分が自分でいることを認める誇り」 だと思うのです。
コンプレックスがあろうとなかろうと、自分が自分であることが一番大切なのです。
そして、自分が自分であるように、他人も他人であることを認め、尊敬すべきなのです。
自分のアイデンテティを根本的に変えさせるものには、断固戦うべきですが
自分を認めるように、尊敬すべき他人を変えるようなことはしてはいけないのです。
それが、真のんプライドというものではないでしょうか。